「舞台は1986年のアメリカ。バークレー研究所。コンピュータの利用料金に不自然な誤りがあり、それを調べたところハッカーの存在を知ることになり」というように話が進んでいきます。UNIXに搭載されているソフトウェアの不具合を利用してスーパーユーザーになったり、サーバーを踏み台にして他のサーバーにアクセスしたりと、なかなかリアル。それもそのはず、実話ですから。(ですよね?)
1986年といえば、日本だとPC-8801 FH/MHやPC-9801 VM21が発売され、SHARPのX68000が発表になった年ですかね。そんな時代に、世界には既にネットを利用したハッカーがいたんですね。すごいというかなんというか。
ダイヤルアップ接続やらコンピュータへのログイン方法などなど、UNIXを触っていたことがあったり、パソコン通信をしたことがある人は読みやすい本だと思います。当時のパソコンをあまり知らない人には、読めない事はないでしょうけど、コンピュータ周りのイメージができるかどうかという点で少し敷居が高い気がする。でもないのかな、ベストセラーだったらしいし。
後味がスッキリしている本かと言われると首をかしげてしまいますが、かつてパソコン少年だったおじさんには刺さる本かなと思いますので、未読の方はぜひ。